2015年9月6日日曜日

STM32F4 DISCOVERYことはじめ

なんとも良い時代になりました.
32bit 高速CPUの評価ボードが2,000円の時代です.

その名もSTM32F4 DISCOVERY.

STMicroelectronics社の出している組み込みデバイス用の32bit CPU,STM32F407VGT6の評価用ボードです.
主な特徴は以下.

CPUの特徴

  • 168MHz動作の高性能CPU,STM32F407VGT6(ARM Cortex-M4)を搭載.
  • flashが1MB,RAMが192kBのデータ領域.
  • 3つの12bit ADC,2つの12bit DACを搭載.
  • 浮動小数点演算装置(FPU)搭載.

ボードの特徴

  • 3軸MEMSモーションセンサー(LIS302DL)搭載.
  • 無指向性MEMSマイクロホン搭載.
  • DAコンバータ内蔵D級アンプ搭載.
  • その他,LED,プッシュスイッチ,ST-LINK用インターフェースなどなど.

ST-LINK経由で書き込みができ,統合開発環境もメーカーのページから無料でDLできるので,導入が簡単です.
特に実数の処理に非常に有利なFPUが搭載されているため,現代制御などでのフィジカルコンピューティングを目的としている時に気兼ねなく実数演算を使えます.
値域を気にして固定小数点を作る時代は終わったのだ…

タイマも簡単で,数も豊富なため,PWMが気軽に使えるところもなかなかのメリットだと感じています.

他には,ひとつのピンに対して複数のAlternate Finction(AF)が割り当てられているので,
ピン配置が思いのほか自由なところが気に入っています.

例えば,PA1とPA2にはタイマ5とADC123が割り当てられているので,
PA1をADCに,PA2をPWM(タイマ)に使用することが簡単にできるようになっています.
Pin

micro USB経由での書き込みができるようになっている(ST-Link)ので,
ボードさえ買ってしまえば即座に使用可能です.
(ピンヘッダもついてるし)

また,SysTick_Handlerという割り込みハンドラが標準で定義されていて,
周期割り込みの設定にほとんど手間取らず,わかりやすいところもよいです.

秋月で2,000円ちょうどで販売しているので,入手性も申し分ないため一度買ってみるのもアリかとおもいます.
1ランク下のSTM32F3 DISCOVERY(1,250円)もあります.

主な違いはコアの性能の違いと,周辺機器の違いです.
個人的にはF3 DISCOVERYのほうが好きなんですが(個人で購入したのはこっちだけ.安いから),
研究室の諸事情によりF4のほうを使っています.

残念ながら,F3とF4,完全互換というわけにはいかず,多少コードを書き換える必要があったように思います.
ピン割り当てはモチロンのこと,Peripherala の設定が多少違ったような…

正直FPU搭載に目が眩んで買ってしまいましたが,用途はかなり幅広いと思われます.
(雑なまとめ)

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